みちたろう院長の日記 VOL.262
こんにちは!
飯田デンタルオフィス、院長の飯田です。
6月に入り、連日の雨が梅雨入りを感じさせます。
毎年この時期になると、思い出す2009年の出来事。
歯科医師向けの雑誌「日本歯科評論」今年の4月号のコラムに掲載された文章です。
少し長いのですが、お時間ある方は読んでみてください!
The Endless Summer
マイク・ヒンソンからの贈り物
ビーチクルーザーにサーフボードを乗せ、5分もあれば海に到着。
波が良ければ、仕事の前にサーフィン。
波がなければ、少しゆっくり起床して、愛犬と砂浜を散歩する。
そんな湘南ライフに憧れ、サーフィンが趣味である僕は、‘05年11月茅ヶ崎にて、飯田デンタルオフィスを自宅兼病院というスタイルで開院しました。
とある休日のこと、地元の方しか来ない居酒屋で仲間と呑んでいると、見慣れぬ外人さん御一行が隣のテーブル席に通されました。
どっかでみた事ある外人だぞ!?クラシックなサーフボードが好きな僕はすぐにピンときました。
『エンドレス・サマー』で有名なマイク・ヒンソンじゃないですか!!
『エンドレス・サマー』は‘64年に公開されたサーフィンムービー。ストーリーはいたってシンプル。カリフォルニアの若い二人のサーファー、マイク・ヒンソンとロバート・オーガストは、冬間近のカリフォルニアを飛び出し、終わりなき夏=エンドレス・サマーと、パーフェクトな波を求めて世界を巡る旅に出る。
どんなに時代が変わろうと、サーファーの欲望を堪能させるこの映画の内容は、サーフィンを愛する人にとってのバイブル的存在である。
また、ヒンソンは、世界のサーファーやシェイーパー達から”マスター”と崇められており、現代サーフボードの生みの親と言える巨匠でもある。
歯科界で例えると、世界的に高名なリンデ先生やドーソン先生、またはブローネマルク先生といったところでしょうか!?
酔った勢いもあり、ヒンソンとの会話を試みましたところ、どうやら、上下顎ともに総義歯で、下顎の調子が悪いとの事。その場で義歯を拝見すると、上顎は比較的新しいですが、下顎は歯を失うたびに、部分床義歯をサーフボード用の樹脂でとても器用に増歯がなされていました。さすがマスター!
「明朝、診療前であれば、何とかしてしてあげるよ!」なんて言ってしまったので、ヒンソンは、翌朝、僕のオフィスの前で、缶コーヒーを呑みながらオープンを待っていました。きっと、義歯だけは返してもらおうと思ったに違いありません。
実は前の晩、義歯を預かり、コピーデンチャーを製作しておきました。滞在日数が残り一日限りとの事だったので、それを元に印象・咬合採得をして、新義歯が出来上がり次第、カリフォルニアに送る段取りにいたしました。もちろん、使用中の義歯の当たるところも調整をしてあげました。
「お礼にボード削ってやるよ!」なんて言っていたけど、聞き間違いかな?と思いながら、期待しながらの数ヶ月後・・・世界で一本!僕へのマイク・ヒンソンのハンドシェイプ・サーフボードが届きました。
歯科医師になって良かった!と心の底から思いました。
これからも湘南に暮らし、歯科医療を通じて社会貢献をして、サーフィンを続けていければいいなと思っています。
ヒンソンとの仲介になって下さった、鈴木夫妻に感謝いたします。
Keep Surfing !!
画像1:以前から持っていたポースターに、サインとメッセージを書いてもらった。現在は立派な額に入れてリビングに飾っている。僕の一生の宝物だ。
画像2:ヒンソン氏のハンドシェイプ、クラシック・ツイン・フィンはオフショアのファンウェーブにゴキゲンなラインを描いた。